2016 ヴィンサント DOC ― バラッキ社
バラッキ・ワイナリー はトスカーナの光り輝く太陽の下 コルトーナ丘陵地帯で1860年から5代に渡って引き継がれて来ました。現オーナーのリッカルド氏は 彼の素晴らしい ワインにおもてなし、食事、ウェルネス等を組み合わせたサービスが提供できないものかと考え始めました。そして息子の ベネデットと醸造学者で農学者でもある ステファノ ・ キオッチョーリと共に現代的でダイナミックな会社を設立します。
現在ではワイナリー以外に イル・ファルコーネ(鷹匠)と言うミシュラン星付きレストランやルレ・エ・シャトーも経営しています。そのためバラッキ社の全ワインのラベルには雄大な鷹が描かれていると言うわけです。 リッカルド氏の哲学は最新の技術を駆使し最高の品質を求めつつ大地が生み出す芸術とも言えるワインを生産することなのです。
バラッキ社の32ヘクタールからなるぶどう園はコルトーナDOC認定地区内の4箇所に点在しています。この地域は 好ましい高地、土壌、理想的な気候、素晴らしい陽当たりの組み合わせによって昔からワインの生産地として知られています。( DOCデノミナツィオーネ・ディ・オリジネ・コントロッラータ 統制原産地呼称ワインの略。すべての生産過程において規定された必要条件を満たしているかどうかの審査に通ったワインのことである)。
ヴィンサント vinˈsanto「聖なるワイン」はイタリアでは食後のエスプレッソ・コーヒーの後に味わう甘い伝統的な食後酒です。トスカーナの伝統的なヴィンサントは、トレッビアーノやマルヴァジアなどの白ブドウ品種から作られています。有名な「オッキオディペルニーチェ」等のロゼワインにはサンジョヴェーゼも使われます。干しぶどうを使ってのワイン作りはワインの誕生とほぼ同じ時期から存在しますがこの作り方にヴィンサント「聖なるワイン」と言う特別な名前が付いたのには諸説があります。その中でもカトリックのミサで歴史的に甘いワインを使用していたことからこの名が付いたと考えられるのが一般的です。イタリアでは有名なアーモンドペーストで作られる固いビスケット カントゥッチと共に飲まれることが多くその他復活祭のケーキ、チアラミコラや、チャンベッローネなどの柔らかいケーキと共に又は冷やした甘口のゴルゴンゾーラ(ブルーチーズ)などと楽しむこともできます。
生産地:アレッゾ県、トスカーナ州
ヴィンテージ:2016年
ブドウ品種:トレッビアーノ 90%、マルヴァシア 10%
タイプ:デザートワイン、甘口
熟成:オーク樽7年間熟成、12ヶ月瓶内熟成
アルコール度数:13%
トレビアーノとマルヴァシア種のブドウをトスカーナ地方独特の製法で一年におよそ600本を生産。10月に収穫したぶどうの房を2月まで干し充分に果実内の水分を蒸発させた後粉砕しオークの小樽で7年熟成、そして出荷1年前に瓶詰めにする。ゴールドに輝く鮮やかな琥珀色の印象的なスィート・ワイン。アーモンド、レーズン 等のミックスドライ・フルーツの香りに加えアップルジャム、熟したパイナップルなどの濃厚でいとも複雑な甘い香りに包まれる。コクがあり濃厚なフルボディ。圧倒されるような凝縮した味わいの中フレッシュな心地よい風味があり 非常にエレガントで複雑な余韻が長く残る。
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